
キャッシュレス決済を研究しているカワムーラです。
「現金を使うほどお金が貯まらない…」
実はこれ、本当の話です。
急速に進む日本のキャッシュレス化によって、従来の金融構造が大きく変化しています。
キャッシュレス化に突き進む日本
2019年10月からはじまる「キャッシュレス・消費者還元事業」によって、日本国内のキャッシュレス決済比率は2025年までに40%まで引き上げるという目標が政府によって掲げられています。
これに伴って、10月以降キャッシュレス決済を行うと、決済金額の2-5%が決済手段に付随するポイントで還元されます。
増税後は消費税が10%まで引き上げられます。
クレジットカード等の決済手段であれば、決済金額の2~5%がポイント還元されるため、増税後は実質消費税5%~8%で買い物ができることになります。
特に、ポイント還元率が高く設定されている中小企業、農協、生協では、消費税5%同等で買い物ができることと同じため、増税後の方が割引率が大きくなる試算です。
一方、現金で支払い続けると、ポイント還元はなく、消費税増税の影響をまともにくらってしまい、家計にとっては大きなダメージとなってしまいます。

現金を使い続けるとお金が貯まらない
さらに怖いことに、今のまま現金を使い続けると、お金が貯まらないどころか、資産が見る見るうちに減っていくのです。
例えば、あなたがスーパーで買い物をするとしましょう。
ふと財布を見ると、中身は1000円しかありません。お金を下ろさなければいけないあなたは、コンビニのATMへ向かうことでしょう。
時計を見ると21時です。当然銀行の営業時間外となっているため、時間外手数料の216円を取られます。
給料日前で残高がピンチだったので、1万円引き出す予定だったのを5000円にしました。
このように、地銀や大手銀行をメインバンクにしている人は多くいます。
銀行として収益を上げるためにはお金を引き出すことに手数料を発生させています。
これはどこの「銀行」でもほとんどが同じような仕組みでしょう。
ここで、大手銀行の普通預金金利に着目すると「年利0.0010%」です。
100万円を1年間預けたとしても、利息は10円しかつきません。
あなたは自分のお金を引き出しただけなのに、手数料として年間利息の20倍ものお金を支払っているのです。
しかも、この手数料は、引き出す金額がいくらであっても同じなので、少額を小分けに卸引き出すほどに自分の記入資産が目減りしていくのです。
キャッシュレス化すれば「引き出し手数料」から逃れられる
自分のお金を引き出すのにお金を取られるなんて馬鹿げた話です。
ですが、この方法で銀行は収益を上げているのです。銀行は「手数料ビジネス」ですから。
話は戻りますが、財布の中に1000円しかなかったとして、ATMでお金を引き出さずにクレジットカードで買い物をしたとしましょう。
クレジットカードを使う際、決済にかかる手数料を負担するのは販売店側です。
これを加盟店手数料といいます。加盟店手数料は業種や店舗によって異なりますが、5~6%です。
クレジットカードで支払えば、あなたは無駄な手数料を銀行に払う必要はなくなるのです。
クレジットカードについては、誤った認識がまだまだあるようです。
https://www.mottainai.site/archives/694
大手銀行のビジネスモデルの終焉…ネットバンク全盛期に
このように、大手銀行をメインバンクにしていても、クレジットカードを使用すれば、現金を引き出す際の手数料は搾取されずに済むことがお判りいただけたと思います。
おそらく、この記事を読んでいる方でも、そうしている人は多いでしょう。
そうなると困るのは銀行です。銀行は手数料を取ることで収益を上げているので、手数料が取れないとなると当然倒産します。
近年、銀行の統廃合が進んできているのはこのためでしょう。
一方で台頭してきているのは「ネットバンク」です。
ネットバンクの大きな特徴としては
- ネット銀行同士であればリアルタイムで24時間やり取りが可能な場合が多い
- 他行振込手数料無料
- ATM預入・引き出し手数料無料
- 金利がメガバンクの100倍程度(普通預金金利0.1%/年間)
とう点が挙げられます。
ただし、この条件を適用するには一定の条件が存在しますが、楽天銀行においてはクリアするのは非常に簡単です。
https://www.mottainai.site/archives/609

ネットバンクは、大手銀行と違って手数料ビジネスではありません。
自社のほかのサービスで利益を上げれば問題ないので、銀行営業に注力しなくても問題ないのです。
兼業の強みはここにあります。
消費者もバカではありません。
大手銀行では、リアルタイムなやり取りができないだけでなく、対面取引を主としていることが多い且つ平日9時ー15時しか営業していないため、通常のサラリーマンには使いにくいったらありません。
有休をとって銀行に行く…なんて人もいることでしょう。
この事実に気づき始めた人は、ネットバンクに乗り換えているはずです。
もう、古参銀行のビジネスモデルは現代にはフィットしていません。
まだ、ネットバンクを使えない情報弱者や高齢者がいるうちは生き永らえますが、そういった人たちがいなくなってくるにつれて、弱小の地銀からなくなっていく…なんて未来も見えてきそうです。
まとめ
こういうことは学校では教えてくれません。
お金に対して真剣に考えている人が「肌で感じる」しかないのが今の日本です。
「お金の話をする奴は卑しい奴だ」と教えられて育ってきた人がほとんどだと思います。
私はお金の話をするので、非常に卑しい奴ですね。
でも、これからの世の中、そういう「卑しい奴」が生き残っていくのだと思います。
きれいごとを並べるのは簡単ですが、生きていくのにどうしてもお金が必要です。
これを機に考え直してみてはいかがでしょうか。
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